小川原隆太 彫刻制作記録(森共同アトリエ管理人日記)

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過去作品の振り返り8 木彫作品5 体の寄木合わせ目の補強

まず鎖骨周りを仕上げました。

もうすでに寄木部分に少しの割れが出始めています。脚の方はすでに蝶々かすがいを打ち込んでありますが、腰から上はまだ手付かずだったのでこっちも打ち込みます。

腰の部分は寄木自体の厚みが薄くて蝶々を入れられないので正面から角度バラバラで丸棒を突っ込んでおきました。

最初体の荒取りをミスしていらぬ寄木をすることになった時は悔しい思いをしましたが、今となっては全く気にならないですね。むしろこの作品の一つのヒストリーとして意味のある記憶が物理的に刻み込まれたような感覚さえ覚えます。

取り返しのつかないミス(今までの自分のミスの例として、テラコッタで粘土掻き出し作業中に作品が崩壊する。または焼成時に作品が崩壊する。ブロンズ鋳造で型の水分が抜け切ってなくて水蒸気が発生し、作品がボコボコになる。と言うようなものがあります。この場合即作品が無に帰すので修正云々の話にすらならない。)は精神的ダメージでかいですが、そうでなければなんとかリカバリーしてむしろ元より良くなって完成を迎えることができた。みたいなパターンさえあります。

ブロンズをやってみようと思い立った時も、特に誰かに教わって始めたわけではなく、勘でやっていたのでどうしてもうまくいかず何度失敗を繰り返したことか。

でも何度も失敗することで失敗する理由を見つけることができたので、結果失敗しなくなりました。

そう。自分には自信を持って言えることがあります。それは自分は「誰より多く失敗してきた」(失敗、成功含めて誰より試行回数がめちゃくちゃ多い)と言うことです。

誰より失敗する理由を知っているので誰より失敗しないと言うある意味逆説的な状態ですね。

最初からやり方を習って正解を知ることでその時、その方法ではうまくいくかもしれないですが、状況が変わった時に上手くいかない。と言うことがあるかもしれないです。

自分の場合は成功の数より失敗の数の方が圧倒的に多いので失敗をやり尽くし、これ以上失敗のルートをたどる可能性の方が限りなく低くなっているのだと思います。

なのでむしろできるようになってからは失敗する時の方が体験としては貴重ですね。

自分はこれをものにしたいと思ったら何度失敗しても絶対にうまくいくまでやります。(基本的に誰にも教わらず、自分で解を導き出すと言うのが自分にとっては大事で、むしろそれが面白いと思っている)

受験の時も、大学でも、その後も、基本的には自分一人で考えて理論や仕組みを組み立ててつくりあげてきました。

そういう「研究」とか「発明」みたいのが好きなんだと思います。

芸術的な感性よりもそう言うような感覚の方が強いのかもしれません。