小川原隆太 彫刻制作記録(森共同アトリエ管理人日記)

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彫刻雑観 〜制作に対しての考え方の変遷〜

過去作品の振り返り8 木彫作品5 手の制作

手を作成します。 手は顔に匹敵する重要な部位だと思っています。感情豊かに表現ができますよね。ポージングにも特徴が出せるので作品の良し悪しにかなり作用します。 こだわらずにはいられません。 まず手のための材を本体の荒どりの時に出た端材から切り出…

過去作品の振り返り8 木彫作品5 頭部の内ぐり

髪の毛も量が定まってきたので頭部の内グリをしていきます。 いつもは後頭部側を切り離すのですが、今回は後頭部側が髪の毛が広がっていて面出しできないので顔を切り離します。 この線に沿って切り離します。 後で付け直すので綺麗にカットしたいです。 ダ…

過去作品の振り返り8 木彫作品5  髪の毛の彫り込み

作業は髪の毛に戻ります。 流れるような表現についてはこの作品から特に意識するようになりました。 三次元的に曲線、曲面での形が美しく成立するように、さまざまな角度から確認を重ねて彫り進めます。流れの重なりに無駄な部分や辻褄のおかしい部分が出来…

過去作品の振り返り8 木彫作品5  最初の失敗寄木の蝶々かすがい埋め込み。脚の荒彫り続き

脚の形が大まかに決まったので、一番最初の荒取りで失敗した時の寄木に木のかすがいを打ち込んで物理的に固定します。こういう蝶々型の木を埋め込んで、寄木部分の剥がれを物理的に防ぎます。 蝶々はバンドソーで適当に作ったものです。 シルエットを写して…

過去作品の振り返り8 木彫作品5 脚の荒彫り

作業は足に移っていきます。最初に土台の厚みの設定から始めました。 その後足周辺を荒彫っていきます。 引いている脚に奥行きをつけました。 厚みや奥行き、軸や面の関係性など作品の構成的要素を強く意識して制作しているので、まだ表面的に具体性がなくて…

過去作品の振り返り8 木彫作品5  体の荒彫り

頭部が一段落ついたので体を彫り込んでいきます。 チョークでデッサンを描きます。 丸鑿で彫り進めます。衣服と肌の間にできる高低差を考えます。ひだの奥に「体」がしっかり入っているように感じることができればokです。実際のひだの形はかなり複雑になり…

過去作品の振り返り8 木彫作品5  髪の毛の荒彫り

髪の毛を荒彫りしていきます。髪の毛や衣服は流れるような形を美しく表現できる場所なので一層拘っていきたいですね。 左側面と背面から進めます。 いらない部分はチェーンソーでざっくり落としてしまいます。 鑿での彫り込みは空圧鑿を中心に使って進めまし…

過去作品の振り返り8 木彫作品5  顔の彫り込み

体のバランスが大体取れたところで頭部、特に顔を印象づけていきます。 特に気をつけたいところは胸部に対する顔面の空間的な位置関係です。 顔の位置が前すぎて伸びてきている感じも変だし、位置が奥すぎて詰まってしまうのもカッコ悪いです。胸部は大体決…

過去作品の振り返り8 木彫作品5  体の荒彫り

量の不足を解消したのでどんどん彫り込んでいきます。 先に体を大まかに整理。 後ろに引いている脚をきっかけに全体像を掴んでいきました。 デッサンでもイメージを補助しながら進めます。 雰囲気出てきたかなと思います。

過去作品の振り返り8 木彫作品5  失敗部分の寄木

全面部分を思い切って削って面を整え、大きく寄木して失敗して足りなくなった量を戻します。電気カンナで平面出し。広い面ですが歪みが出ないよう注意です。 平面出し完了。 寄木材を切り出します。 こちらも平面出し。 寄木してもう一度デッサンを入れ、量…

過去作品の振り返り8 木彫作品5  失敗部分の寄木に向けての作業

寄木をするために寄木面をフラットにするのですが、その前に余分な量を落としてしまいます。チェーンソーで横に溝を切って行って。 鑿でバシバシ割っていきます。 台座もフラットに。厚みも均一に。 左上のサイドも量を落とします。 これで寄木のイメージが…

過去作品の振り返り8 木彫作品5 失敗部分の確認

一旦写真を撮ってパソコンに取り込んでデッサンを描いてみました。 やっぱり胸から腿にかけて絶妙に量が足りないのが分かります。。 後ろに余裕がありそうにも見えますが、構図的にこの数センチ後ろに下げてしまうのはちょっと許容できなかったです。 この段…

過去作品の振り返り 6 木彫作品3 尻尾の寄木

最後の寄木。尻尾を進めていきます。 尻尾のカーブを針金で設定して、それを丸太に写します。 胴体には尻尾を組み込むためのホゾを作っておきます。チョークで描いて。 チェーンソーでカット。 ダボを入れておきます。 切り出した尻尾を組み込みます。 その…

過去作品の振り返り8 木彫作品5 チェーンソーでの荒取り

木材を荒取りしていきます。 新たに大きなエンジンチェーンソーを導入しました。これまでの電動チェーンソーでは太い丸太を両側から切っても中心まで届かず切り離せなかったので、無駄をなくすには必要でした。 買ったのはハスクバーナのチェーンソーです。…

過去作品の振り返り8 木彫作品5 マケット

木に入る前に今回もマケットを制作します。 ↓焼成準備のためすでに腕を切り離した状態。 中の粘土を掻き出して乾燥させます。 完全に乾燥したら窯詰めして800度で焼成します。 組み立て。 一番重要なのは地面に対して直角に、さらに2本の軸を平行に本体…

過去作品の振り返り8 木彫作品5 ドローイング

「眠り」をテーマにした前作に続いて今回は「目覚め」をテーマにした作品を制作します。3連作の2作目です。 まずはドローイングをしながらイメージを固めていくところから開始しましたが、すでにずっと頭にあって形にしてこなかったものがあって、今回はそ…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 完成写真

眠りに落ちる者の瞳 H180×W80×100cm 楠 3連作の最初の作品です。 自分にとって最も最適な作品のあり方というのは「形が優れている」でもなく「コンセプトが斬新」でもなく、その時の自分の感覚の中心に少しでも近付き共鳴することであり、言い換えるなら自…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 彩色

形が完成し、彩色に移ります。 こんな感じにまずは真っ黒く塗ってしまいました。 その後適切な色を塗り重ねて表現に深みを出していきます。 衣服は真っ黒なので最初から完全な黒でOKです。 木彫を始める前、テラコッタでは基本粘土の種類を変えて規模の大き…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 仕上げの彫り込み終了

全ての形のベースが準備できたので仕上げ彫りを行いました。前作の少女の像では最後にペーパーがけをして形が緩くなり、失敗をしたので今回はそれはせず、できるだけ形を刻んで引き締めていくように仕上げていきました。 ところどころ白っぽく見えるのはエポ…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 背中の内ぐりの蓋閉じ

※体の内ぐりの時に蓋を閉じるところまでをまとめてしまいましたが、蓋を閉じたのはこのタイミングでした。書き直します。 →内ぐりしたまましばらく放置したのは少しでも木の水分を抜きたかったということですね。 内ぐりの枠の形に合わせた材をはめ込みます…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 コートの裾

まだ形になっていない最後の部分。コートの裾を寄木して彫り込んでいきます。 塊をダボを入れてボンドで接着します。 機械も使いつつ彫り込んでいきました。 反対側の裾。 回転工具も使いつつ、 この頃から本格的に空圧鑿を使い始めました。(ちょこちょこと…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 脚の彫り込み

上半身の形がだいたい決まって内ぐりまで済んだのでいよいよ脚の彫り込みに入ります。腕の形に関してはぶっちゃけバランスや動きでミスしても切り落としてやり直しもできなくはないですが、脚に関しては台座に唯一くっついている部分であり、全体を支える部…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 体の内ぐり

上半身の形が大体決まってきたところで胴体の内ぐりをしていきます。今回の作品もアンバランスな立ち方をしているので上半身を軽くしてから脚を彫り込むのは必須です。 チェーンソーで枠を切り込んで中を太いドリルで蜂の巣にします。 チェーンソーでザクザ…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 手の制作

次に手を制作していきます。 まず本体側は腕を寄木しました。そういえば頭部はもうぴったりハマってますね。イメージが外れることがなくてよかったです。 最初は太めにしておきます。大事なのは比率と動きです。これが狂っていると修正は困難です。 次にダン…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 頭部の制作

体部分に目処がついたので仕事は頭部に移ります。今までは、というより普通は頭部も一体でつくりますが、今回はコートの襟があったり、かなりうつむいているという複雑な状況でいい感じに彫れるとは思えなかったので、別でつくって据えつける方法にしました…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 体の荒彫り

体から荒彫りしていきます。今回の作品は激しく後ろに傾くのでほんの少しの足の設置面(台とつながったままの部分)で重さに耐えるには上から彫って内ぐりをし、軽くなってから脚を彫っていく必要があります。 あらゆる部分が量的に足りないので先の形を想像…

過去作品の振り返り7 木彫作品4 エスキース 材木の搬入

前作innocenceを境に作品観は大分変わっていきました。 今までは一つの彫刻で1つの作品としてきましたが、この時から「連作」的なものを意識するようになりました。 新章1作目の作品は3連作。「眠り」→「目覚め」→「運命」とテーマを変遷しながら3つで1…

side work 2 天使の歌

立体ドローイングのような作品をつくりました。 テラコッタとステンレスの端材、廃材を溶接して制作。まずはテラコッタでの作品なのですが、芯材をステンレスの丸棒を溶接してつくってそこに粘土をつけていき、そのまま焼成してしまいました。 もちろん中に…

side work 1

無題 テラコッタ 焼成後 具体的な形はつくり込まずに気配を形にしていく感じで表現してみました。 自分の作品観は、形が明確なイメージと明確でないイメージがあります。明確な場合でも表現しているのは「形」というより「空間」なのですが、形が明確でない…

過去作品の振り返り 6 木彫作品3 完成

innocence H180cm×W450cm×D70cm 楠 1年がかりの作品です。そういえば塑像ラストの作品。lifeも1年がかりでした。 さて、今回の作品で明確になった彫刻の視点ですが、それはマケット作品と実際の完成作品を見比べると分かります。 ↓マケット 木彫の完成作品…