向かって左側の髪の毛のうねりをつくりました。
どんどん仕上げていきます。



向かって左側の髪の毛のうねりをつくりました。
どんどん仕上げていきます。



向かって右側の髪の毛を具体的に造形しました。より捩れの形を取り入れています。



大きい材木を扱うにはクレーンやフォークリフトが必須なのが難しいところですね。

前傾している形に合わせて材の底面を斜めにカットして全体が入るようにしました。
材に入れるデッサンは具体的な必要はなくて、比率や角度、シルエットの図形なんかがざっくり分かればいいです。どのみち荒どりで消えてしまうので丁寧に描いてもあまり意味はないです。
(精度の高い荒どりをする場合は完璧なデッサンを入れて、完璧にそのラインに沿って切り落としていくようですが、自分はそういう丁寧な仕事がとても苦手です。途中まではザクザク直感的に進めたいですね。形をつくることに対して制限がかかるのが嫌なんだと思います。その分エスキースからマケットまでをしっかりつくって参考になる要素を用意しておいています。)

チェーンソーを突っ込んでいって余白を切り落としていきます。材が太いので長いチェーンソーを使っているとはいえ両端から切り込みます。
(夜明けの呼び声っていう女性像をつくった時はこの時両端から切り込む角度をミスって大惨事になりましたね。)

一回ミスっているので注意して完璧にできました。

外で行う作業は開放感があっていいですね!

これで大きな荒どりは完了です。次は正面から見た時の余白を落としていきます。

いつも思うんですけど、こうやって自分の体を大きく動かしながらつくる段階が一番生き生きしていると思います。100%の完成度の中70%くらいまでかな。多分そのくらいの段階ですでに完成形が見えてきてしまうのと、進むペースが遅くなっていくので充実感が浅くなっていくのだと思います。
だから完成した時は嬉しいは嬉しいんですけど、その時にはもう次の作品に気持ちがいっているというわけですね。
そういう意味でも長期にわたる作品をつくる時は後半になると自然と遊びの作品を挟みたくなるのかもしれません。
デッサンを元にマケットをつくります。今回もテラコッタにて制作しました。
写真は原型制作が終わって粘土の掻き出し作業をしているところです。

完全乾燥後窯詰め。


素焼きはあまり色に変化がないですね。白土が肌色っぽくなったくらいでしょうか。
この柔らかく、温かみのある質感を良さと取れるような作品だったらいいのですが、この時の自分には合わないと思いました。(今もそう)

全パーツを並べてみました。

組み立て仕上げ作業へ。


翼の取り付けは面を接着剤で付けるだけでは強度に不安があったので、両側の付け根の面に筋をえぐって丸く曲げた太い針金を仕込みました。


彩色して完成です。

ようやくここから木材の彫刻に入ります。イメージ→ドローイング→デッサン→マケットと具体化を重ねるごとに作品のビジョンが明確になっていきました。
この時はこの作品が木彫の最後の作品になるとは全く思っていませんでした。
早く作り始めたくてウズウズしている感じですね。
いよいよ過去作の振り返りは木彫作品時代最後の作品になります。
どんな作品にしようかなと思案する時、頭の中で形をこねくり回すように考えるところから始めるのですが、しばらく考えているとある角度から見た作品のイメージ(象徴的な形)が浮かんできます。そのイメージを忘れないうちにドローイングで形にとどめて、そこからさらにデッサンで具体化します。そこからマケットの制作を挟み、実材に移っていくという流れですね。
インスピレーション直後のドローイングがこちらです。全体像はすでに最初から明解でした。

デッサン化したものがこちら。

頭部のイメージはずっと以前に落書きしたもののイメージの助けもあって定まりました。

今回の作品はとにかく今の全てを注ぐという意識で挑みました。
前回の作品は3体の作品で一つの物語を表現していましたが、この作品ではこの1点の作品で物語の全てを表現したいと思いました。
思えば今からちょうど10年前の作品でしたね。結構昔の作品っていうイメージでしたが、むしろ10年前はまだ木彫やってたんだという気持ちが強いです。
技術的にはまだまだ未熟であっても、作品にかける熱量は半端じゃなかったので今見返してもよくやったなという思いは変わらないです。
良い作品ができる自信がついてきて、木彫との相性も完璧だと信じて疑わない自分がそこにいました。
それではなぜここで木彫をやめてしまったのか、それはこれからも作品を作り続ける自分の人生のこれからを考えた時に出した苦渋の決断だったのですが、大きな転機であったのは間違い無いです。塑像をやめて木彫に変えた時と同じくらいの大きな変化でした。
その辺はこの作品の完成のところで書いていこうと思います。
歩みゆく者
セラミック H40×W20×D30cm





実はこの作品をつくったきっかけは、この時期ジュリアーノ・ヴァンジというイタリアの彫刻家の作品に魅力を強く感じていて、作品のデフォルメの感覚を体験してみたいと思ってフォルム感について若干のオマージュを交えて取り組んでみた。というものでした。
そう聞いて見比べると似ている点が見えてくると思います。
あくまで遊びでやってみた感じですが、見てすごいなと感じるだけでなく、実際に試してみて自分に取り込んでみるとどういうことなのかよりよく分かりますね。(当然触りだけですが)
この時は作品を通して他の作家の作品を感じてみるというところまで行きましたが、ヴァンジだからそうなったというのはあります。他にも憧れる作家はいますが取り込んでみたいという発想には至らないです。ヴァンジの一部の作品の作風と自分の形にもしかしたら親和性があるかもしれないという可能性を感じたのだと思います。
外から受ける影響で言えばむしろ「彫刻家の作品」から受ける影響よりずっと、古代の遺跡とか土偶とか自然物とか、あるいは普段の生活の中で感じた事のほうが大きいです。
小作品が続きます。
こちらの作品は焼き締めまで行いました。頭部は益子白土。マフラーは確か唐津赤。他は黒泥です。

特に異なる粘土の繋ぎ目は入念に混ぜ合わせて表面だけクッキリ色分けします。






形ができたら少し硬くなるのを待って中の粘土を掻き出します。


全部くり抜いたら再び形を合わせて仕上げます。そのまま完全乾燥。


窯に入れて焼成します。

1250度まで温度を上げて土を焼き締めます。通常のテラコッタは800度。1250度まで上げて焼きしめるとカチンカチンになります。爪で弾くとキンッて音がするくらいです。

焼きしめると土の真の色が出てきます。自分は本焼成した黒泥の深い黒の色が好きですね。逆に白土の色はスカスカしていて好きではないです。形も締まって見えて来ないですね。
