小川原隆太 彫刻制作記録(森共同アトリエ管理人日記)

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パティナやり直し

実はある程度色がいい感じになってから表面を触ったらパティナが剥げてしまいました。
かなり薄めてやっていたので濃度は問題ないはずなので、黒染め開始前の脱脂が十分でなかったのかと思い、一度硫酸で前の黒染めを全て剥がし、アセトンで表面を洗い流して完璧に脱脂しました。
その後硫化カリウム水溶液はさらに薄めてじっくり浸透させながらパティナを施すことにしました。
この画像はやり直し10回目の状態です。
(実は1回目の時は脱脂自体やってませんでした。。高圧洗浄機で洗い流すんで十分かなと思ったらダメでしたね。)

やり直し15回目

やり直し20回目
ゆっくりゆっくり黒くなってきました。自分的には常に薬品をかけ続けるより1回1回乾くまで待ってから次をかける方が反応がいいような感じがするので時間がかかります。今回はゆっくり反応を進めたいので室内で日に当てずにやっています。

制作時間計137時間 型の焼成時間85時間
硫化カリウム水溶液塗布30回
硫化カリウム水溶液塗布やり直し20回

 

台座の完成

作品落下防止のために作品の乗る部分に突起を作っりました。これをチェーンソーで首のサイズに合わせます。

仮置きしてみてちゃんと入るか確認します。

いい感じにハマりました。

表面を焼きます。

炭を洗い流しました。

オイルステインとペインティングオイルと油絵具を混ぜて暗めの朱色に塗りました。

下の方を明るめの朱色でグラデーションにしました。

制作時間計138時間 型の焼成時間85時間
硫化カリウム水溶液塗布45回

最終仕上げへ

台座は組み立てまで完成です。

パティナは最初は黒染め促進剤から塗り始めました。

ちょっとサビっぽくなってからの黒染めスタートです。

今回は硫化カリウムを使って黒染めしていきます。

濃度が濃すぎるとすぐ黒くなるんですが、反応が早すぎるとしっかり黒色のサビが作品に沈着せず、こするとハゲてしまう感じになります。しっかり定着させるためには薄ーい溶剤を作って何度も何度も根気よく塗り重ねていく必要があります。

硫化カリウムは今のところ青みがかった黒になっていますね。反応の限界までやってみたいと思います。

制作時間計135時間 型の焼成時間85時間
硫化カリウム水溶液塗布30回

 

形の完成

編み込み部分を反対側も220番手まで仕上げました。

その後全体に400番をかけて形は完成です。

作業はパティナ(薬品を使っての調色)に移ります。薬品を塗って力やすいように高さを出しておきます。

同時に台座も作っていきます。今回は90cmの台座。
キャスターは台座に直接埋め込みます。

ビスは六角レンチで締めていく太いやつを使います。インパクト用のレンチを持ってなかったのでモンキーで地道に固定。

1面づつ接着。
制作時間計132時間 型の焼成時間85時間

 

編み込みの仕上げ

編み込み部分を仕上げていきました。こちら側半分まで大体終わりました。

制作時間計127時間 型の焼成時間85時間

今はサンダーで削る作業をしているのですが、舞った粉が肌についてその状態で汗をかくと銅粉が汗と反応して一時的に金属アレルギーのような感じになって洗い流しても痒くなります。長袖着て首周りもタオル巻いて、顔は防塵マスクに安全面までしてるのですがそれでも貫通してきますね。

どうしたもんかなと思ってワセリンを塗って毛穴を塞いだらどうかなと試したら少しマシでした。

今は上下セパレートの作業着なんですが、次からつなぎでやっていこうと思います。

過去作品の振り返り9 木彫作品6 背中の窓閉じ

背中に開けた内ぐりの窓は作品を乾燥させるためにここまで開けっぱなしにしていました。ここを閉じるための材を切り出します。

接着剤でくっつけるときに隙間にエポキシパテも詰めてあとは削るだけになっています。

一旦閉じたら再び開けることはないのですが、中にサインを入れておくとか、仏像とかだと書簡を封印していたり、そういうのも面白いなって思います。

過去作品の振り返り9 木彫作品6 手の取り付け

手が完成したのでいよいよ取り付けです。

ドリルで開けた穴をきっかけに手首を差し込む部分を作ります。

ダボを入れてくっつけて完了!

袖の手首部分はこのあと彫り込みます。

このあと作品は背中の内ぐり窓を閉じるのと、足の彫り込みが完成に向けて魅力のパーセンテージを最も高められる残された仕事になります。(そこやらないとそもそも終わりにならないのですが)

そこ以外は全体に対して形を丁寧に詰めていく仕事はある意味無限にできることなのですが、それはおそらく自分以外の人が見てもあまり差がわからない領域になってきますね。とはいえ自分としてはめちゃくちゃ良くなってる実感があるので妥協せずやるわけですが。

他人から見た感じ気にならないだろうというレベルで終わらせるってことはできなくて、自分が満足するまでやり切らないとそれは完全とは言えないと思います。

全てはその時の最大レベルプラスαを目指しているので、到達する前に諦めるというのはそれまでの全てを無意味にしてしまう事と同義です。