小川原隆太 彫刻制作記録(森共同アトリエ管理人日記)

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飛び立つカラスの大群(衣)の寄木まで

背面足の裏の荒取をします。

一番大きな寄木であるカラスの大群部分の寄木をします。

チョークで描いた四角はカラスの配置です。どの角度から見ても直列関係にならないように(位置関係が単純にならないように)考えています。

寄木材を切り出します。

寄木面を面だしします。

これだけの量をつけると当然剥がれ落ちようとする力も働くのでできるだけ早く荒取して軽くしつつ、大まかに形が定まってきたら外からロングドリルで穴を貫通させて長いダボを数本突き刺して物理的に固定したいところです。

下にはジャッキを忍ばせておきます。少なくとも接着剤が硬化するまではこれがないとラッシングでぐるぐる巻きにしているとはいえ絶対落ちてしまいます。

こういう大雑把な仕事は割と得意ですね。丁寧さがいらないので(本当はあったほうがいいけど)荒っぽくてOKってことで気が楽なのです。思い切りがいいのもあるかもしれないです。

でもまあそれはあくまで「作業」の話であって、「表現」としての大きな仕事は苦手かもしれません。そこまでの見切りの力は自分には無いですね。

じゃあ丁寧に、緻密に詰めていくような仕事はどうかというと、それは本当に苦手だし、実はあまり好きでは無いです。実際そう言うレベルでの器用さは全くなく、集中力も持たないです。

超絶技巧みたいな作品をつくる人や、工芸の作家さんなんかを見ていると「絶対無理ー!」って思ってしまいます。本当に尊敬します。

大きな仕事も、緻密な仕事も無理となるとじゃあ何が得意なのかということなのですが、その間の中雑把というか、そのくらいの大きさのやり取りでできる表現は我ながらものすごく得意だと自負しています。

まあそれだけだと中途半端なので結局その流れで仕上げてしまうのですが、得意な仕事だけで作品としてまとまるような形にできないかは模索していきたいところですね。

 

過去作品の振り返り10 木彫作品7 髪の毛の仕上げ 体前面の彫り込み

一旦ここまでの形を具体的にしてみようと思って上から順に進めました。

まずは髪の毛の形を仕上げます。流れるような形で表現するのは変わらないですが、髪の毛の量に対して重い感じにしたくなかったので先端を尖らせつつ流すような形にしました。

今まで以上に3次元的な局面展開と捩れを意識してつくりました。先端を尖らせてつくる場合、うまくやらないとすごくちゃっちい感じになりそうな気がしたので結構気をつけましたね(マケット段階で考えた)。

空間上に先端の位置をどう配置するかが重要でした。

こういう明暗がわかりやすい状態だと自分がこだわった事がよく現れてくるように思いますね。

膝から下も彫り進めます。布のひだの形はかなり省略、単純化して作品のイメージに一番合うように整理しました。本当に現実に則ってリアルに表現するなら自分の場合実際にその状態を見ながらでないとできないですね。想像力が追いつかないです。

まあ結局自分の制作の範疇で言えば人物の形も衣服の形もそこまで高度な形ではないと言うことで、「こんな感じかな」くらいで十分満足できてしまうと言うのが実情です。

脚を彫っていきます。

後で直すことになりますが、腕のつき方が変なんですよね。美しくないです。

肘が外を向くように腕が回転している状態です。普通にしていたらこう言うポーズにはならないし、体の姿勢と反発してしまう形になっているのでめっちゃ浮いてしまっていますね。

とりあえず主要なところの印象が定まってきたのでホッとしているところです。

そろそろカラスの部分に入っていきますが、ここからが本番だと言えるくらい大変でした。まだまだ序盤くらいな感じですね。

型割り出し

中子を流し込みました。

型を壊していきます。

壊す型の時は壊しやすさが重要になってくるのであまり型が頑丈だとこの段階で困ったことになります。以前は型の厚みの中に針金を埋め込んでバリバリ壊れるようにしていましたが、今はまず石膏だけで厚みをつけて、その上に紐状のスタッフを石膏に浸して型の要所はりつけていくやり方にしました。型の厚みの中にスタッフを入れてしまうと型が壊しにくくなってしまいますが、型の上にはりつけていくやり方なら強度は上がって壊すのも容易であることが分かりました。

細かい造形の部分は少し崩れました。修正は難しくないのでとりあえず成功ですかね。

禍のマスクの内側の型はいい感じでハマりました。

顔から仕上げていきます。今回は鏡面仕上げにするのでできるだけこの段階でツルツルにしておきます。