小川原隆太 彫刻制作記録(森共同アトリエ管理人日記)

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鋳造

鋳造をします。いつも通り坩堝を炉にセット。

天板を新調しました。坩堝を大きくしたのに合わせて穴も大きくしました。

今日はいつもより大きな柄杓を使います。
大きな柄杓を何度も上げ下げするのはキツイですが、形が大きいので小さい柄杓だと流し込んだ後すぐに広がって固まってしまいそうな感じがします。固まってしまうと酸化して後からさらに流し込んでも分かれてしまいます。
一応3本用意しました。
多分大丈夫だとは思いますが、鉄が溶けてしまうとまずいので。

バーナーを始動。

天板が歪んできます。まあそういうものです。

ブロンズ片を追加。

10年前買ったスクラップももう最後となりました。

溶け始めたので型の準備をします。

型は相当にボロボロになっているので一応底面に爪を入れこの場所まで運び、一旦レンガの上に下ろしてから再度の引っ掛かりに爪をかけて地面に下ろしました。

サイザルで補強しました。これが面積多くて大変でした。
この水分が中に浸透してたらヤバいですね。

坩堝の中の酸化物を取り除きます。

高温に耐えるためシャワーを浴びました。

休まずどんどん流し込んでいきます。
流し込む直前までは最後まで体力が持つか不安でしたがそれは問題なく。
それよりも熱がやばかったです。脚周りが燃えるようでした。火傷寸前でしたが中断できないので気合いでやり切りました。
隙間から熱気が出てくるので炉と自分の間に壁面を作るべきですね。勉強しました。

無事完了。疲れ果て、倒れ込みました。

おそらく上手くいったのでは。

余ったブロンズはスキレットに移していきます。

坩堝のそこの方は柄杓で掬いにくいと思って結構多めに溶かしていました。

今日に向けて色々準備してきたので晴れて良かったです。

ここまで大きな作品の鋳造は初めてなので上手くいくか不安で仕方なかったですが、なんとかやり切ることができました。灯油窯のサイズの問題で一個の鋳造では最大サイズに挑戦しましたが、一人でもなんとかできる事がわかりました。

それにしても月曜から金曜まで仕事で疲れ果てた状態での今日の鋳造だったので正直限界を超えましたね。

今日はもう何もできないです。

制作時間計90時間。型の焼成85時間。

 

台座に設置

完成した作品を台座に設置します。

胸部にスリングをかけました。フォークの常rの上がる限界の高さがまさかの足りない事態になり、できるだけ低い位置で持ち上げることで解決しました。

 

一旦台座に仮に設置してみます。心棒の長さは計算して合わせてあるので、それを確認します。

ちょうど良かったです。

最初に台座を別のアトリへに移動しておきます。

その後作品本体を移動し、台座に設置します。フォークの上部が梁に当たらないように梁のないところで作業しました。

完成です。次回ちゃんと撮影しようと思います。

 

頭部の荒彫り

今回もまずは頭部から彫り始めます。

最初はめっちゃ塊っぽい感じですね。一番高さの高いところを間違って削ってしまわないように進めています。逆に深くなるところを思い切って彫り込めないとのっぺりした作品になってしまいます。

基本削っていくだけの仕事で自分の中でのベストな形を目指すのはこうしてみると難しいですね。粘土は取ったりつけたり、色々試せるのでそういう意味で作りながら考えるっていうのが通用します。

ボリボリ進めていきます。骨格やプロポーションを重視しています。

体に対して頭部の位置が少しでも狂っていると顔が完璧にキマっても後々変な感じになってしまうので全体感も相当気をつけています。

髪の毛を彫ってようやく作品ぽくなってきました。細かくは彫っていなくても印象は見えてきています。

さらに具体的にしていく。

だいぶ印象が落ち着いてきて、作品のイメージを常に明確に感じながら進められる状態になりました。顔さえ定まってしまえば(もちろん顔の空間的な位置やサイズが合っている状態)あとはいけるっていう感覚がありますね。この段階までは意外と不安も入り混じっています。

船越桂先生のニアイコール船越桂というDVDの中で「制作中ふと不安に駆られることがあって、本当にいい作品ができるんだろうかって。でもそういう期間は長くなくて、すぐに良し、できるぞって自信を取り戻すんです。」みたいに話しているシーンがあって、多分自分が感じている感覚と同じことを言ってるんだろうなと激しく共感するのでした。

自分はモデルを使ってつくっている訳ではないので答えがない分自分自身の理想が明確でないと自信を持って彫り進めることはできないです。

 

 

台座の完成

燃やしてボロボロにした台座を水性ペンキで塗っていきます。

水で薄めて何度か塗り重ねて丁度いいところで終えました。

こんな感じ。作品が黒いから台座は白。

鉄の架台に被せます。作品に差し込む鉄棒を穴に通してゆっくり下げていきます。

台座完成。今回は床との隙間をギリギリまで攻めて1cm弱になっているのでほぼ床設置のような感じに見えます。その代わり移動の時に段差があると辛いですね。

次回は作品を台座に設置してみて、鉄棒の長さを調整し、全て完成となります。