小川原隆太 彫刻制作記録(森共同アトリエ管理人日記)

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鋳造1回目

午後から雪が降る予報でしたが朝早くから始めれば昼には終われると思ったので鋳造1回目を行いました。今回の作品であと3回鋳造をしたら坩堝のサイズを大きくするので炉も作り直します。

何度も使ってレンガが縮んできて微妙に隙間ができてきたりしているのでちょうどいい機会です。

坩堝と天井には隙間がなかったですが、間にあった詰め物が壊れてしまい、炎が漏れてきて熱いです。

1つ目の鋳造。これは手の型ですね。前回の鋳造では型の底にヒビがあって漏れ出てしまい大変だったので今回は型の側面を補強するのと一緒に地面と型の隙間も石膏で埋めてしまいました。

2つ目の型に移る前にブロンズの地金を追加投入です。これは前回漏れ出て固まってしまったものですね。再利用です。

今世界的に貴金属価格が高騰していますね。銅も御多分に洩れず高くなっています。ブロンズでの制作を始めたのがちょうど10年前くらいで、当時はインゴッド1キロ1000円くらいで買えました。(この時はブロンズのスクラップを安く買って使っていましたが、それは成分変わらず1キロ750円でした。)

それで在庫が少なくなってきたので3年前くらいに200キロ買った時は1キロ1700円くらい。

さらにここ1年での金属価格急騰を見ていてこれはまずいと思い、先日さらに200キロ購入。1キロ2200円でした。。

値段の上昇率がすごいのでここからとんでもなく高くなっていくと思います。

次もなんとか買える値段であって欲しいですが、大分不安です。

 

逆にもうすでに作品になってしまったものも、作品としての価値を差し引いても地金としての価値はどんどん上昇していくわけですね。これはもはや積立彫刻NISAと言えるかもしれません。

 

バーナーの灯油使用量は半端じゃないです。何か作業をしたらグッと減っているので常に補充です。

今回の鋳造で3缶消費しました。

地金が溶けてきたらかき混ぜて、スラグ(カス)が浮いてくるので掬って捨てます。

石膏とサイザルで補強。普通は補強した上で地面に型を埋めてブロンズの圧に型が耐えられるようにするのですが、自分は一人で鋳造するのもあり、余裕がないので埋めるまではしないです。でも失敗したことはないのでいいんじゃないかな。

鋳造直前にりん銅を投入し、混ぜてさらにスラグを取り除きます。りん銅を混ぜることで脱酸効果があります。

一番大変な鋳造作業。重い柄杓でブロンズを掬って流して、固まってしまう前に素早くまた掬って流しての繰り返しです。

3つとも無事鋳造完了しました。失敗した感じはなかったので多分上手く行ってるはず。シリコンで型を取っていれば複製が何個でもできますが、壊し型でつくっているので鋳造でミスしたらもう作品は無になってしまいます。

バーナー消化後の坩堝。

4時間ですね。ヘトヘトです。

すぐに次の型を窯に詰めました。できたら来週末にまた鋳込みたいのですが、脱ロウ時にワックスが燃えて煙になる2時間くらいの間は周囲に迷惑がかからないように夜間にやってしまいたいです。今日の夜間から明日にかけて温度を上げていって、夜間の間にワックスが消失し切って終えば完璧です。

この後午後は仕事に出かけ、帰ってきてから窯に火をつけました。

あと雪がまだ降り始めてなかったので大分冷めてきた坩堝を炉から取り出しました。

坩堝は湿気に弱く、湿気を含んだ状態でバーナーを当てると割れてしまいます。(2回経験済み)

今回はこの坩堝を諦めるくらいのつもりでいましたが、雪が降る前に回収できて助かりました。