小川原隆太 彫刻制作記録(森共同アトリエ管理人日記)

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過去作品の振り返り7 木彫作品4 手の制作

次に手を制作していきます。

まず本体側は腕を寄木しました。そういえば頭部はもうぴったりハマってますね。イメージが外れることがなくてよかったです。

最初は太めにしておきます。大事なのは比率と動きです。これが狂っていると修正は困難です。

次にダンボールで手の型紙をつくりました。本体に合わせながらサイズを調整します。

型紙を材に貼り付けてトレースし、余分をチェーンソーで落としました。指も実際に型紙を曲げてみて輪郭の変化を確認していますね。

ザクザク荒彫りします。

手の甲側は形の変化が少ないからこそリアリティのある形にできているかどうかがはっきりと見えてしまいます。手をしっかりつくろうと思って集中して取り組んだのは実はこの作品が初めてかもしれません。形に対する意識のレベルが以前と全く変わりました。

手の部分の彫り込み完了です。

手首、ワイシャツ部分を彫り込み。

不要部分をカット。

本体と手の両方に穴を開けてダボで固定しました。

これまたいい感じにハマりました。

以前にも書いたかもしれませんが、塑像では片手をつくるとしたら早ければ3時間くらいである程度できてしまいます。でも木彫では3日はかかります。

木彫だから3日かかる。というだけでなくて、時間をかけてつくっているうちに今まで見えていなかった形が理解出来るようになり、それを追っているうちにどんどん時間が過ぎていくような感覚です。つくりながら同時に自分が進化している実感が得られるようになったわけです。短時間で一気につくり上げる中では気付けないことでしたね。塑像ではアクセル全開のスピード感の中で制作してきましたが、木彫には簡単にはアクセルを踏み込めない不自由さがあって、その不自由さが逆に新たな作品の高みに導いてくれたと実感しています。

うまくいかないこと、困難なことが自分には必要でした。