小川原隆太 彫刻制作記録(森共同アトリエ管理人日記)

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過去作品の振り返り7 木彫作品4 頭部の制作

体部分に目処がついたので仕事は頭部に移ります。今までは、というより普通は頭部も一体でつくりますが、今回はコートの襟があったり、かなりうつむいているという複雑な状況でいい感じに彫れるとは思えなかったので、別でつくって据えつける方法にしました。

でも今思えばサイズ感を合わせたり、体との印象の一致感を整えるのが逆に難しいと思うので、今だったら一体でつくるかもしれません。つくってからやっぱり雰囲気合わないとかなったら絶望です。

↓木の塊から顔を中心に彫っていきます。顔側から彫れば最悪ミスしても後ろに下がれば修正が効きます。(量が足りている前提で)

まるっと荒彫りは完了です。

大体形が決まったら鋸で後頭部側をカットして内ぐりをします。

レーザー墨出し機でカットラインを定める。

 

目や口を裏側からも削って貫通させます。

蓋を閉じます。蓋を閉じた時の目の暗闇感が好き。

ここまでは荒彫りなので、ここから緻密に彫り込んでいって本当の完成となります。

木彫を始めて最初の作品は勢いでつくったようなものなので正直作りは拙かったと思っています。次の作品はそもそも到達レベル自体を高められませんでしたし、そういう意味で人物の木彫三作品目にしてようやく形も作品性も追求し切った彫刻ができそうだなって思っていました。髪の毛の表現なんかもこの作品から大分変わっていきます。

 

自分の中で人物彫刻をつくるときに重要なポイントを二つ挙げるとしたらポージングと顔になります。木彫の場合後からポージングを調整するようなことは基本できないので(脚は接地しているので動かせないが、腕なら直そうと思えば切断してやり直せる)体幹と脚がすでに定まっていて、頭部もいい形に落ち着けたこの段階はかなりホッと一息つける状態ですね。ある意味ここまでが良ければもう良い作品になるのが確約されたような感覚です。