作業は最終仕上げ彫りに入りました。基本的には三角刀で毛並みとねじれを意識して彫り込んでいきます。
彫った部分とまだ彫ってない部分を見比べると大分見え方が違うと思います。最後は刻んだ彫り込みで埋め尽くされるので前段階の彫りが少し荒くても全部彫り込まれることで荒さは全くわからなくなります。そう言う意味では前段階での彫りは大体で良いんだと思います。

これで頭部の彫りは完成です。

口元、顎周囲。

首あたりの毛。

形がつながってくると寄木の境目もそんなに気にならなくなってきますね。最終的には彩色してしまうので寄木跡は気にしないです。

反対サイドの首までの彫り込み。

前足付け根の辺りを彫り込み前、後で見比べてみましょう。ちなみに毛の束の終わりのところの窪みはトリマーで抉り取って陰を落とす感じに表現しました。より立体的で良いかなと。

毛の束もうねりがありますが、毛の細かな彫り込み(繊維表現)もねじれていくように表現しました。より複雑に、より見応えのあるように。

この彫り込みをこのサイズの作品で全面を彫り込んで行ったわけですが、この仕事は結構楽しくできましたね。かなり時間がかかりました。

脚の彫り込み。

お腹の下は自分が入り込んで彫ります。上からパラパラ木屑が落ちてきます。

僕は細かい仕事が苦手で、繊細な作品は作らなかったですが、この規模の作品でこの細かさは繊細と言ってもいいかもと自分では思っています。
彫りの仕事はこれで終わりになります。
最後の一刀を入れ終えた時は「うおーっ!」って感じで、やったことはないですが、たぶんフルマラソンを走り切った時の感じに似た感覚だったと思います。